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名古屋地方裁判所 平成12年(ワ)1196号 判決

原告 株式会社中部しんきんクレジットサービス

右代表者代表取締役 杉原正美

右訴訟代理人支配人 加藤嘉則

被告 甲野太郎

主文

一  被告は、原告に対し、金一六二万九七五三円、及び内金一四四万九七〇一円に対する平成一二年三月一六日から支払済みまで年二九・三パーセントの割合による金員を支払え。

二  原告のその余の請求を棄却する。

三  訴訟費用は、これを四分し、その一を原告の、その余を被告の負担とする。

四  この判決第一項は、仮に執行することができる。

事実及び理由

第一当事者の求めた裁判

一  請求の趣旨

1  被告は、原告に対し、二一七万九六九一円及び内金一七〇万五一〇〇円に対する平成一二年三月一六日から支払済みまで年二九・三パーセントの割合による金員を支払え。

2  訴訟費用は被告の負担とする。

3  仮執行宣言

二  請求の趣旨に対する答弁

1  原告の請求を棄却する。

2  訴訟費用は原告の負担とする。

第二当事者の主張

一  請求原因

1  原告はクレジットカードの取扱及び金銭の貸付並びに信用保証業務を業とする会社である。

2  被告は、平成二年一一月二二日、原告との間に、次のとおり中部しんきんカード規約(以下「本件規約」という。)を承認して、原告と会員契約を締結し(以下「本件会員契約」という。)、原告の個人会員になった。

(一) カードの発行

原告は、個人会員(以下「会員」という。)に対し、中部しんきんVISAゴールドカード(以下「カード」という。)一枚を発行する。

(二) 各種サービス

1  クレジットサービス(譲受債権)

<1> 会員は、原告と契約した加盟店または提携カード会社と契約した加盟店(以下「加盟店」という。)にカードを提示し、所定の伝票に署名することにより、物品の購入並びにサービスの提供を受けることができる。但し、通信販売等、原告が特に認めた場合は、原告指定の方法によりカードの呈示、売上票への署名等を省略することができる。

<2> 会員は、日本国内及び日本国外において、カード利用により生じた加盟店の会員に対して有する伝票の額面金額債権の譲渡について、加盟店が原告に譲渡すること、或は加盟店が契約銀行に譲渡した債権を更に契約銀行が直接又は間接に原告に譲渡することを予め承諾する。

<3> 会員は、原告が毎月一五日までに加盟店から譲り受けた代金債権を翌月の原告指定日(毎月一〇日、当日が金融機関休業日の場合は翌営業日)に支払うものとする。

<4> 会員は、原告に支払うべき債務の履行を遅滞した場合、期限の利益を喪失し、右<3>にかかわらず、期限の利益喪失日までに原告が譲り受けた代金債権について、一括して支払う。

<5> 会員は、期限の利益喪失後に原告が加盟店より譲り受けた代金債権について、右<3>にかかわらず譲り受けた日をもって一括して支払う。

<6> 会員が支払を怠ったときは、譲り受けた日の翌日から支払済みまで、残債務元金に対して、年二九・三パーセントの割合による遅延損害金を支払う。

(2) キャッシュサービス(貸金債権)

<1> 会員は、原告と提携した金融機関、及び提携カード会社と契約した金融機関の現金自動支払機、並びに原告が指定した自動支払機に、暗証番号を入力して所定の操作をすることにより、原告から会員規約により金員を借り受けることができる。

<2> 右借入金に対しては、年二七・八パーセントの割合による利息を支払うものとする。但し、訴訟上の請求の場合、利息制限法の所定の範囲(一〇万円未満は年二〇パーセント、一〇万円以上は年一八パーセント)に引き直したものとする。

<3> 会員は毎月一五日までに借り受けた金員及びそれに対する利息を翌月の原告指定日(毎月一〇日、当日が金融機関休業日の場合は翌営業日)に支払うものとする。

<4> 右支払期日までに支払わなかった時は、期限の利益を喪失し、残債務について一括して支払う。期限の利益喪失日の翌日から支払済みまで、年二九・三パーセントの割合による遅延損害金を支払う。

(3) ローンサービス(貸金債権)

<1> 会員は、原告より左記約定により金員を借り受けることができる。

<2> 融資極度額 一〇〇万円

会員は貸金残高が右極度額を超えない範囲で原告より繰り返し金員を借り受けることができる。

<3> 貸付利率は年一二パーセントとし、付利単位は一〇〇円とする。

<4> 毎月一六日から翌月一五日までの日々の融資残高に右利率を乗じた金額の合計額を一か月分の利息とし、翌々月の一〇日に後払いする。

<5> 毎月の返済金額は元利合計で、二万円とする。

<6> 会員が原告に対する債務の一つでも期限に返済しなかった時は、期限の利益を喪失する。

<7> 期限の利益の喪失日の翌日から支払済みまで、年二九・三パーセントの割合による遅延損害金を支払う。

3  原告の被告に対する債権

(一) クレジットサービス分

(1) 被告は、本件会員契約に基づき、原告から発行を受けたカード(以下「被告カード」という。)を使用して、別紙「譲受債権明細表」(以下「別表1」といい、各利用は各番号で特定する。)記載の通り、クレジットサービスを利用した。

被告は平成一一年五月一〇日に期限を喪失し、右クレジットサービスの当時の残元金は、別表1のとおり合計九五万三五三九円であった。

2 被告は、同年六月一日、電話で、原告に対し、被告カードを知人が利用したが、被告に責任があるので支払をすると述べて、その後、分割して合計三六万〇三六一円を返済した。そのため、平成一二年三月一五日における右クレジットサービスの残元金は五九万三一七八円である。

3 仮に被告が他人に被告カードを使用させてクレジットサービスを利用したとしても、本件規約二条では、会員が、カードを他人に使用させ、それに起因してカードを不正に利用された場合、会員はそのカード利用代金につき支払の責を負う旨定められている。したがって、会員である被告は、原告に対し、右クレジットサービスの利用分につき支払義務がある。

(二) キャッシュサービス分

被告は、キャッシュサービスとして、別紙「貸金債権明細表」記載(以下「別表2」という。)の通り金員を借り受けた。

被告は平成一一年五月一〇日に約定返済を怠り期限の利益を喪失し、右キャッシュサービスの当時の残元金は二〇万円、未払利息は五四二四円である。

(三)ローンサービス分

被告は、ローンサービスとして、別紙「中部しんきんメンバーズローン(予約型)取引明細表」(以下「別表3」という。)記載の通り金員を借り受けた。

被告は、平成一一年五月一〇日に約定返済を怠り、期限の利益を喪失し、右ローンサービスの当時の残元金は九一万一九二二円、未払利息は一万七一七二円である。

(四) 確定遅延損害金

右各サービスについての平成一二年三月一五日までの確定遅延損害金は、別紙「取引明細票」(以下「別表4」という。)記載のとおり合計四五万一九九五円である。

4  よって、原告は、被告に対し、右各サービスの残元金、未払利息、確定遅延損害金の総合計二一七万九六九一円及び、その内、残元金の合計一七〇万五一〇〇円に対する平成一二年三月一六日から完済に至るまで、約定の年二九・三パーセントの割合による遅延損害金の支払を求める。

二  請求原因に対する認否

1  請求原因1は認める。

2  請求原因2のうち、(二)(3)<5>は否認し、その余は認める。

3  請求原因3のうち、被告が原告に合計三六万〇三六一円を弁済した事実は認めるが、その余は否認する。

三  抗弁

1  原告が主張するクレジットサービスのうち、別表1の1ないし19の合計九四万三一七八円(以下「本件無断利用分」という。)は、被告がパソコンを購入するため被告カードを預けた株式会社木曽建設代表取締役の曽良彰が、被告に無断で、利用したものである。その事は、原告ないし加盟店がカード利用明細書(売上票)のサイン欄を調べることで一目瞭然である。

したがって、原告が、被告に対し、本件無断利用分につき、本件規約二条に基づき支払を請求することは権利の濫用として許されない。

2  原告と被告の間では、クレジット及びキャッシング合計のカード利用限度額が一〇〇万円との約定がある。

しかるに、平成一一年四月二五日時点で、クレジット及びキャッシングサービスの合計は、右約定に反し一二〇万一五五六円になっているのであり、被告の利用限度額一〇〇万円を超える債務について、原告は被告に対し請求できない。

3  被告は、原告に対し、本件債務の履行として、平成一一年六月一一日に六万〇三六一円、同年七月一二日に五万円、同年八月一○日に五万円、同月三一日に一〇万円、同年九月一〇日に五万円、同年一〇月一二日に五万円の合計三六万〇三六一円を支払った。

四  抗弁に対する認否、及び原告の反論

1  抗弁lは否認する。

2  抗弁2は否認する。本件規約五条は、会員が、カード利用限度額を超える債務について利用限度額を理由にその支払の責を免れることはない旨定めている。したがって、会員である被告は、原告に対し、カード利用限度額を超える債務についても支払義務がある。

3  抗弁3のうち、被告が合計三六万〇三六一円を弁済した事実は認めるが、原告は右弁済額を、クレジットサービス分の利用額から差し引いた残額を本訴で請求している。したがって、抗弁3の弁済の主張は理由がない。

第三証拠関係は、本件訴訟記録中の証拠関係目録に記載のとおりである。

第四当裁判所の判断

一  請求原因1の事実、同2のうち、(二)(3)<5>を除く事実、同3のうち、被告が原告に合計三六万〇三六一円を弁済した事実は、いずれも当事者間に争いがない。甲第一、二号証によると、請求原因2(2)(3)<5>の事実を認めることができる。

二  クレジットサービス分の請求について

1  前記認定事実と、甲第一、二号証、乙第一、二号証、被告本人尋問の結果、及び後記各証拠、並びに弁論の全趣旨によると、次の事実を認めることができる。

(一) 被告は、平成二年九月当時、静岡市で不動産業を営む株式会社ケー・エヌ・イーの常務取締役であったが、中部しんきんVISAゴールドカード入会申込書(甲第二号証)に、甲野太郎(こうのたろう)と署名して、本件規約を承認して入会を申込み、同年一一月二二日、原告との間に本件会員契約を締結した。

右入会申込書の推薦欄には、静岡信用金庫駅南支店が、「当店優良取引先の役員であり、今後取引の拡充を計りたい。VISAカードの使用も多く見込めます。」と記載されていた。

(二) 被告は、右入会以来、原告から発行を受けた被告カード裏面の署名欄に、被告のフルネームである甲野太郎と署名して、被告カードでクレジットサービスを利用する場合は、VISAカード加盟店の売上票に、被告カード裏面の署名欄と同様に、甲野太郎と署名していた。

(三) 本件規約では、次のとおり規定されている(甲第一号証)。

1 会員は、カードの利用を善良なる管理者の注意をもって行うものとする。会員は、カードを他人に貸与・譲渡・質入・寄託してはならず、また理由の如何を問わず、カードを他人に使用させ、もしくは使用のために占有を移転させてはならない(二条三項)。

2  右1に違反し、その違反に起因してカードが不正に利用された場合、会員はそのカード利用代金について全て支払の責を負う(二条四項)。

3  会員は、日本国内及び日本国外の加盟店(原告の加盟店、原告と提携したクレジットカード会社の加盟店、国際提携組織と提携した金融機関・クレジットカード会社の加盟店)のうち、原告が指定する加盟店において、商品の購入その他の取引を行うに際し、カードを呈示して所定の売上票に署名することにより、当該取引によって会員が負担した債務の決済手段とすることができる。但し、売上票の署名がカード裏面の署名と同一のものと認められない場合は、カードの利用ができないことがある(二六条一項)。

(四) 被告は、平成九年七月、千葉県野田市でワイ・エス企画株式会社の代表取締役になったが、同一一年三月二五日から暫くの間、取引先の株式会社木曽建設(本社は埼玉県川口市伊刈一〇〇〇-三、東京営業所は新宿区高田馬場一-三一-八・九二五)の代表取締役で、株式会社扶綜テクノスの代表取締役でもある曽良彰(かつら あきら)に対し、韓国語のパソコンを購入するために被告カードを貸した(乙第一号証)。

(五) 被告は、曽良彰から被告カードの返還を受けた後、被告カードを利用して、別表1の20のとおり、同年四月二五日に春日部市の百貨店ロビンソンで五六七一円、及び、別表1の21のとおり、同月三〇日にイトーヨーカ堂野田支店で四六九〇円の各クレジットサービスを利用した。

しかし、被告は、その後、原告から、同年四月二五日発行の利用代金明細書(乙第二号証)の送付を受けて、曽良彰が、同年三月二五日から同月三〇日まで、被告に無断で被告カードを利用して、別表1の1ないし19のとおり合計九四万三一七八円(本件無断利用分)のクレジットサービスを利用していたことが判明した。

(六) 被告が被告カードを無断利用されたと主張するクレジットサービスの一つである別表1の2の赤坂プリンスホテルにおける平成一一年三月二五日の一九万三六〇〇円の売上票の利用者の署名欄には、被告カード裏面の署名欄と異なり、「曽良」と二文字が記載されている(甲第三号証)。

2  右事実によると、別表1の20、21については、被告が自らクレジットサービスを利用したことを認めているから、被告に支払義務があると認められる。

右を除く別表1の1ないし19(本件無断利用分)について、被告は、曽良彰が無断で利用したから、被告が支払義務を負わないと主張する。これに対し、原告は、仮に被告が他人に被告カードを使用させたとしても、本件規約二条に基づき、カードを他人に使用させた被告は、不正利用されたクレジットサービスの利用分である本件無断利用分についても支払義務があると主張し、本件規約二条三、四項は、カードの無断貸与に基づく不正使用については会員がその支払の責を負う旨定めている事実が認められる。

よって検討するに、一般に、クレジットカードの利用について、本件規約二六条一項により、加盟店において、カード利用者がカード会員本人であることを確認する手段として、カード利用者が売上票に署名を行う方法が用いられているが、本件規約二条三、四項は、署名のみではカードの利用者がカ―ド会員本人であることを確認するには十分でなく、不正利用を完全に防ぐことはできないため、カードを無断で貸与したという帰責性ある会員の側にかかる不正利用の場合の危険を負担させた条項と解される。そして、実際にカード利用の際に、カードの署名と伝票等の署名を比較するのみでは、完全にカードの利用者がカード会員本人であることを確認するのは困難であることに鑑みれば、右条項は合理性を有すると認められる。

3  ところで、前示のとおり、本件無断利用分のうち、別表1の2の赤坂プリンスホテルにおける一九万三六〇〇円の被告カードの利用に際し作成された売上票(甲第三号証)には、被告カード裏面の署名欄に記載された被告の四文字のフルネームの署名とは一見明白に相違する二文字の「曽良」の署名がなされていて、被告本人尋問の結果によると、右売上票(甲第三号証)は被告の作成にかかるものとは認められないばかりか、記載されている署名が被告の氏名と明白に異なることから、加盟店である赤坂プリンスホテルとしては、カード利用者がカード会員本人でないことを容易に知りえたと認められる。

右事実、及び原告が、その余の各加盟店の売上票を積極的に提出するなど、特段の立証を行わないことに鑑みると、本件無断利用分のその余の各加盟店の売上票についても、利用日時が近接し、曽良彰が利用したと認められる以上、被告カード裏面の署名と一見明白に相違する署名がなされていたと推認することができるのであり、加盟店としては、カード利用者がクレジットカード会員本人でないことを容易に知りえたと推認できる。

以上によると、被告は、本件規約二条四項に基づき、本件無断利用分について、支払義務があると認められるが、右各売上票には、一見明白に被告以外の署名と認められる署名がなされていて、加盟店としては、署名の同一性を比較することにより、被告カードの利用者が、カード会員本人でないことを容易に知ることができ、被告カードの利用を拒絶できて、カードの不正利用を防ぐことが可能であったと認められる。そうすると、加盟店がかかる義務を怠った結果、発生した本件無断利用分のうち二分の一については、原告が被告に対し、規約二条四項に基づき支払を請求することは、権利の濫用として許されないというべきである。

4  したがって、被告の権利濫用の抗弁は右の限度で理由があり、請求原因3(一)の原告の平成一一年五月一〇日時点のクレジットサービス分の請求は、別表5のとおり、本件無断利用分の二分の一と、別表1の20、21の合計四八万一九五〇円の限度で理由があるが、その余は理由がない。

原告は、被告が、同年六月一日、電話で、原告に対し、被告カードを知人が利用したが、被告が支払う旨責任を認めたと主張し、その後、被告が分割弁済している事実が認められる。しかし、被告が、本件無断利用分の全てについて支払義務を認めた事実を認めるに足りる立証はなく、前記認定は左右されない。

三  キャッシュサービス分の請求について

1  乙第二号証、被告本人尋問の結果、並びに弁論の全趣旨によると、請求原因3(二)のとおり、被告が、キャッシュサービスとして、二〇万円を借り受け、平成一一年五月一〇日当時の残元金が二〇万円、未払利息が五四二四円である事実が認められる。

2  被告は、抗弁2で、原告と被告間には、クレジット及びキャッシング合計のカード利用限度額が一〇〇万円との約定があるから、右利用限度額を超える債務について、原告は被告に対し請求できないと主張し、甲第一号証、乙第二号証によると、被告のカード利用限度額は一〇〇万円であったが、原告は平成一一年四月二五日、被告に対し、クレジット及びキャッシングサービスの合計が一二〇万一五五六円であると通知していた事実が認められる。

しかし、甲第一号証によると、本件規約五条は、会員が、カード利用限度額を超える債務についても利用限度額を理由にその支払の責を免れることはない旨定めているから、被告のクレジット及びキャッシングのカード利用額の合計がカード利用限度額を超えていたとしても、会員である被告は、原告に対し、カード利用限度額を超える債務についても支払義務があると認められ、右抗弁は理由がない。

3  したがって、原告のキャッシュサービス分の請求はすべて理由がある。

四  ローンサービス分の請求について

1  乙第二号証、被告本人尋問の結果、並びに弁論の全趣旨によると、請求原因3(三)のとおり、被告が、ローンサービスとして、原告に対し、平成一一年五月一〇日当時、残元金九一万一九二二円、未払利息一万七一七二円の債務を負っている事実が認められる。

2  したがって、原告のローンサービス分の請求はすべて理由がある。

五  弁済の抗弁について

1  被告が抗弁3で主張する合計三六万〇三六一円の弁済の事実については、当事者間に争いはない。

2  前示のとおり、平成一一年五月一〇日時点の、原告の被告に対するクレジットサービス分の残元金は四八万一九五〇円、キャッシュサービスの残元金が二〇万円、未払利息が五四二四円、ローンサービスの残元金が九一万一九二二円、未払利息が一万七一七二円である。

したがって、別表5のとおり、右残元金合計は一五九万三八七二円、未払利息合計は二万二五九六円であるから、原告の被告に対する右各債権に対し、被告の前記分割弁済合計三六万〇三六一円を、民法四九一条に従い、利息、元金の順に法定弁済充当すると、平成一二年三月一五日現在の残元金が一四四万九七〇一円、確定遅延損害金が一八万〇〇五二円になる。

3  そうすると、原告の本訴請求は、右残元金及び確定遅延損害金の合計一六二万九七五三円、及びその内、残元金一四四万九七〇一円に対する平成一二年三月一六日から支払済みまで約定の年二九・二パーセントの割合による遅延損害金の支払を求める限度で理由があるが、その余は理由がない。

被告の弁済の抗弁は、右の限度で理由がある。

六  結論

よって、原告の本訴請求は、主文第一項の限度で理由があるから認容し、その余は理由がないから棄却し、訴訟費用の負担について民事訴訟法六四条、六一条を、仮執行宣言について同法二五九条をそれぞれ適用して、主文のとおり判決する。

(裁判官 水谷正俊)

別表1~5<省略>

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